対人関係ごとに見せる複数の顔はすべて「本当の自分」〜私とは何か 「個人」から「分人」へ 〜


 

 
 
 
経営していて、必ずぶつかると言われる組織の壁、30人、100人、300人と組織が増えていって、本当に苦悩の連続だった(今もだけど苦笑)。
 
 
で、分人主義の出番だな、と。
 
 
””個人よりも一回り小さな単位を導入するだけで、世界の見え方は一変する。むしろ問題は、個人という単位の 大雑把さが、現代の私たちの生活には、最早対応しきれなくなっていることである。””
 
 
ステージごとに、役割や態度などメンバーとの関わり方を変えないといけないようなのだけど、どれも本当の自分であって、まさに分人だったんだな、と。
 
 
自分という存在は、1つの人格ではなく、関わる相手によって違った自分が引き出されるという分人主義の考え方を取り入れてから、心の中、頭の中が整理されるようになりました。
 
 
いま、目の前にいる人と会話している自分、頭の中であれこれ考えている自分は、この環境が引き出した自分の一面にすぎないわけです。と同時に、相手も、自分が引き出したその人の一面にすぎないわけである、というわけです。
 
 
例えば、会社の仲間が自分と仕事をしているときに、良いパフォーマンスを発揮していないとしたら、自分の環境の整え方、舞台の創り方に問題があるかもしれない、もしかしたら、その同僚の分人に問題があるかもしれない。
 
 
だとすれば、その相手からより良いパフォーマンスを引き出すためには、自分が先に変わるべきだし、その方が課題解決しやすいだろう、と、素直に思えるようになりました。
 
 
””たった一つの「本当の自分」など存在しない。 裏返して言うならば、 対人関係ごとに見せる複数の顔が、すべて「本当の自分」である。””
 
 
どれも自分なんだ、と。そして、どれも貴方なんだ、と。自分が、『どうあるべきか』を考えるより、『どうありたいか』を考え追求した方が、よっぽど面白いなあと、迷うことが無くなりました。
 
 
また、2018年は、様々なオンラインサロンに入会してみたり、トライアスロン・アイアンマンに挑むことに決めたり、新たなコミュニティと出会って、世界が広がりましたが、どのコミュニティに居る自分も、自分なんだと思えていたことで、とても愉しく、自分らしく生きていけたと思っています。複数のコミュニティを持つ時代となる言われる今だからこそ、一読の価値ある本だと思います。
 
 
 
 
【目次】
 
第1章 「本当の自分」はどこにあるか
第2章 分人とは何か
第3章 自分と他者を見つめ直す
第4章 愛すること・死ぬこと
第5章 分断を超えて