自分に子供が出来たら絶対に読ませたい~ミライの授業~


 

 

2019年8月16日、瀧本哲史さんの訃報、47歳だそうです。人生100年時代とは言うけれど、予期せぬ病や事故が起きる可能性を忘れてはなりませんね。

 

彼の考え方は、大多数の人にとっては受け入れ難いほどに強く辛辣で、耳が痛いことも多いのだけど、熟読してみると真理を突いているなぁと唸らされる。

 

自分に子供が出来たら絶対に読ませたいと思っていた「ミライの授業」は、我々現世代の財産になると思います。

 

 

””努力が報われない世界は偶然性という要素が強い世界だといえるでしょう。偶然性が高いということは真似がしにくい、すなわち再現性が低いから本物の差別化につながるのです。””

 

””ロボットがものをつくり、ロボットがものを売る社会。ロボットに 監視 されながら、ロボットの命令に従って生きる社会。そしてロボットに仕事を奪われた失業者たちで、街がいっぱいになる社会。そこにあるのは、「希望」だろうか、「絶望」だろうか?  たとえ絶望であっても、目を閉じてはならない。しっかりと現実を直視しよう。   世界全体を 巻き込んだ「安い人が選ばれる時代」。   人間さえも必要としない「ロボットに仕事を奪われる時代」。  これは、いまきみたちの足元で動いている、「現在進行形の未来」なのだ。  そんな未来に、どう立ち向かえばいいのか?  残念ながら大人たちは、その答えを知らない。””

 

””ここまでの話を聞いて、「なんて不幸な時代に生まれてしまったんだ」「なんて 恐ろしい未来なんだ」と頭を抱えたくなったかもしれない。  でも、きみたちに朗報だ。   未来には、ひとつだけいいところがある。   それは、「未来は、つくることができる」という点だ。  誰が未来をつくるのか?  きみたちだ。  過去に生きる大人たちに、未来をつくる力はない。 21 世紀の第一世代として、きみたちの手で、きみたちだけの未来をつくっていくのだ。””

 

””歴史を 振り返ってみれば、いつの時代にも「未来をつくる人」がいた。 錆びだらけの古い 鉄扉 をこじ開け、あたらしい道の先頭を歩み、時代を少しだけ前に進める人がいた。  彼らを「安い人」や「ロボット」で代用することはできない。  なぜなら彼らは、ほかの人では絶対にできないこと、自分にしかできないことに取り組んで、古い世界を一新させてきたからだ。誰かが 舗装 した道路を進むのではなく、自分で道を 切り 拓き、未来を切り拓いてきたからだ。  だから きみたちも、未来をつくる人になろう。 みんなと違った道に進み、まったくあたらしい旗を 掲げて、誰も知らない明日へと 踏み出す人になろう。””

 

””日常生活のなかで、さまざまな違和感を 抱くことがあるはずです。「これってなんだ?」と不思議に思ったり、「なんかおかしくない?」と疑問を感じたりすることがあるはずです。  この「小さな違和感」 を大切にしてください。   違和感をスルーせず、自分のなかで大切に育ててください。  なぜなら、 その小さな違和感こそが、未来につながる冒険の 扉 なのです。””

 

””みなさんのご両親が中高生だったころ、また、おじいちゃんやおばあちゃんが若かったころ、疑う力は、それほど重要視されていませんでした。むしろ当時は、「なんの疑いももたず、 与えられた課題をガンガンこなす人」が求められていました。数学の問題集をたくさん解いていくような、「課題解決」 の力です。  でも、「なんの疑いももたず、与えられた課題をガンガンこなす人」は、いまやアジアやアフリカにもたくさんいます。しかも 彼らなら、日本人よりもずっと安い給料で働いてくれます。  さらに、コンピュータやロボットを使えば、人間よりもずっと速く、たくさんの課題をこなしてくれます。コンピュータやロボットには、お給料を 払う必要さえありません。こうして昔ながらの「課題解決」の仕事は、もはや日本人には回ってこなくなってしまったのです。  それでは現在、みなさんにはどんな力が求められているのか?  答えはひとつ。「課題発見」 の力です。””

 

””いまの日本はたくさんの「馬車」があふれていることに気がつくでしょう。ほんとうは 抜本的な変化が必要なのに、みんなこれまでの延長線上にある「もっと速い馬」のことしか考えていない。「課題解決」にしか、頭が回っていない。馬車を捨てて、自動車に 切り換えるような発想ができない。世のなかにはそうした大人は大勢いますし、もしかするとみなさんの学校にも、過去の常識にとらわれた先生がいるかもしれません。””