マーケティングの歴史を知る~全史×成功事例で読む「マーケティング」大全 ~


 

マーケティングに注力するために、マーケ関連の書籍を乱読中。
複数の知識を出来る限り体系的に整理したい時に使える本。
顧客獲得から顧客維持を含め、顧客創造の歴史が網羅されている。
今、自分が必要としている知識は何か、
今、最も投資対効果の高い、自分の扱う製品、サービスに活用可能な知識は何か、
断片的な情報の整理整頓に役に立ったように思う。

 

【抜粋】
●社員満足度(ES)を高めると顧客満足度(CS)も向上し、企業の利益と企業価値の最大化につながるという因果関係を、次の7つにまとめている。
①社内サービスの質が高ければ、社員満足度は高まる
②社員満足度が高ければ、高い従業員ロイヤリティが生まれる
③社員のロイヤリティが高まると、社員の生産性が高まる
④社員の生産性が高まると、サービスの価値が高まる
⑤サービス価値が高まると、顧客満足度が高まる
⑥顧客満足度が高まると、顧客のロイヤリティが高まる
⑦顧客のロイヤリティが高まると、企業の業績向上につながる

●顧客のロイヤリティが高まると、企業の業績向上につながる理由として、
・リピート顧客が増加する
・自社にある他のサービスも利用してくれるようになり、1人当たり購買単価が上がる
・良いクチコミが広がり、集客効果が高まる
・値下げを要求されることが減り、高価格を受け入れてもらえる
・サービスをさらに高度化するために必要な顧客からのフィードバックが得られる

●オンラインでオークションを行う場合、知らない人間が相手を信用して取引をするのは難しい。そのため、まずはネット上でユーザー同士が信頼関係を築ける場になるように努め、イーベイを巨大なコミュニティに育成していく。イーベイ自身、同社の利用者を「コミュニティ(Community)」と呼び、「私たちを利用してくれるユーザーのコミュニティは、インターネット上で世界最大で、最もロイヤリティが高いオンライン・コマースのコミュニティの1つだ(Our community of users is the largest and one of the most loyal online commerce communities on the Internet)」としている。

●「オンラインの顧客を購入に至るまで誘導するプロセスをB2C(B2B)にならって、O2O(=Online to Offline、オンライン・ツー・オフライン)と呼びたい」と話したのが始まりだとされる

●初心者や表層的な分析しか行わない人と、マーケティングのプロとの差は、「それでどうなるのか?」という視点の有無にある。独自のマーケティング発想をしたいなら、「それでどうなるのか?」を突き詰めていくことだ

●プロやベテランのマーケターの場合、「高齢化」という言葉に対して、「高齢化が進むとどうなるのか?」「現在生じている問題が続くと、将来はどうなるのか?」という視点を加味して分析し、課題や仮説を導き、「高齢化」→将来年金支給額が減少する→そうなれば、65歳以降も働く必要が出てくる→だとすれば、1つの仕事だけで一生を終えるには長すぎる人生になる→その一方、少子化の影響で高齢者の雇用が必要になる企業が増える→年金の支給額が減らされない範囲で、働きたい人も増える→企業には、熟練した人材を安く雇用できる環境が生まれる→高齢者の教育機関や働く仕組みがよりいっそう必要になる。

●ビジネスで成功を収めるには、誰も考えつかなかった発想起点に立ち、仮説を導き出したうえで、理論や手法を駆使して環境分析と戦略立案を行い、新たに考え出した市場で勝負することだ。そこで重要になるのは、分析と発想のフレームワークを、そのつど別の視点や角度から分析し、フレームそのものも変えてみることに尽きる。

●STPとは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングだ。①市場を細分化(セグメンテーション)し、②市場(重点顧客層の場合もある)を特定(ターゲティング)して、③特定した市場(重点顧客層の場合もある)に対して競争優位性を確立(ポジショニング

●B2B市場には、大企業が参入してこない独自の市場が存在する。大企業が参入してこない市場に着目して市場を創造し、その市場で独占的地位を獲得している企業が、B2B市場には結構存在する。

●日本の世帯平均所得金額は549万6000円、中央値では438万円、総世帯数は5195万504世帯(そのうち単独世帯は1678万5000世帯)となっている。
①高所得者、1000万円を超える年収がある層で、上位11・3%が該当し、世帯数は約587万世帯。
②平均所得以上の収入がある層、年収500万円以上1000万円未満の層は31・1%で、世帯数は約1616万世帯。
③平均収入に届かない層、年収で200万円以上500万円未満の層は37・4%で、世帯数は約1943万世帯。
④低所得者、年収が200万円未満の層は19・9%で、世帯数は約1034万世帯。

●ニッチ市場事例
・薄毛予防のヘアケア(シャンプーなど)
・男性用かつら
・ダイエット食品
・カロリー制限食(糖尿病食)
・きのこ類だけの生産販売
・背が低い人や高い人、太った人向けの衣料
・飛行機や船舶、鉄道などに絞り込んだ雑誌やサイト
・消防車や救急車、キャンピングカーなどの特殊車両
・高額な宝飾品や時計
・登山などのアウトドア用品
・自動車やオートバイのプロレーサー用ヘルメットやレーシングスーツ
・書籍やベビー用品など特定の分野だけを専門に扱うサイト
・特定疾患の専門病院
・メニューのレシピ専門サイトや書籍・雑誌
・動画専門サイト
・ラブホテル、ビジネスホテル、リゾートホテル

●日本には、売り手の都合だけで商いをするのではなく、買い手にも喜ばれ、そして商いを通じて社会に貢献することを説いた近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」という行動哲学がある。

●ホリスティック・マーケティングは、単に「つくって売る」というオールド・エコノミーの発想ではなく、「何を提供するか」から始まり、「顧客の欲求を感じ取り、それに応える」ために必要なマーケティング概念。

●ホリスティック・マーケティングのポイントをネット社会の視点から見ると、
・発想起点は、「顧客の要望」から始まり、
・マーケティングするうえでフォーカスを当てるのは、「顧客価値」「コア・コンピテンシー」「協働ネットワーク」で、
・マーケティングするうえで活用するのは、「データベース・マネジメントとバリューチェーンの統合」であり、
・マーケティングする目的は、「顧客シェア、顧客ロイヤリティ、顧客生涯価値を高め、利益と成長の両者を追求する

●「イノベーション」には、
・既存製品の改良や改善を求める持続的イノベーション
・既存製品の存在や価値を否定してしまう力を備え、まったく新しい価値を生み出す破壊的イノベーション

●自社ブランドの魅力について、他のブランドとの違いを明確にするには
・顧客にしたい人と、顧客にしてはいけない人を明確に区別する
・万人に愛されようと考えない
・なんでも顧客の声は正しいと思い込まない
という視点も重要だ

●「文句が出ないようにする」ではなく、「期待を超える」視点で取り組み、顧客の期待を超え、強く印象に残る対応や感動の提供が、顧客をファンに変え、サポーターにする秘訣

●「友人や知人にすすめたいと思いますか?」といういわば究極の質問を行って指標にする「NPS(ネット・プロモーター・スコア)」と呼ばれる方法だ

●NPSは、顧客に対するアンケート調査で、「友人や知人にすすめたいと思いますか?」という設問を設け、それに対する回答を「非常にそう思う」は10点、「まったくそう思わない」を0点にする11段階評価をとる。0~6は「批判者」、7と8は「中立者」、そして9と10は「推奨者」とする。そして、次の計算式のように推奨者比率から批判者比率を引いたものがNPSになる。  推奨者の正味(NPS)=推奨者比率─批判者比率

●情報検索社会ではインバウンドのマーケティングが必然化し、こうした生活者の行動変化に対応したのが、インバウンド・マーケティングだ。情報を探している人に役立つ情報をネット上に用意し、その情報を見つけてもらい、商品を購入してもらったり、サービスを利用してもらったりする。そしてさらに共感してもらい、その商品やサービス、提供企業のファンやサポーターになってもらって、生活者に評価や推奨を発信してもらう取り組みのこと

●インバウンド・マーケティングを実践するために、企業はSEOに代表される対策はもとより、ブログや掲示板(BBS)、SNSでの評価を高め、生活者が情報検索する際に見つけやすい情報環境をつくり、そこに行かなければ見ることができない魅力的なコンテンツを提供するといった取り組みを行う(これをコンテンツ・マーケティングと呼ぶこともある。情報を探している人に役立つ情報をネット上に用意する。

(Ⅰ)「自社が最も重視したい顧客はどんな人なのか」を明らかにして、「顧客を設定」する。万人が必要とする情報は存在せず、企業が対象にしたい顧客のプロフィールを明らかにすることがまずは必要になる。例としては、次のような感じになる。
・おいしい料理を自分でつくりたい人(男性と女性、未婚と既婚で特徴や志向が変わってくる)
・小学生の子どもを持つ教育熱心な良心

(Ⅱ)設定した顧客が求めるテーマと情報を検討して抽出する。料理をつくるのに「時間をかける(休日用)」のか「時間がないのか(平日用)」
どもの教育に関して「普段の勉強方法」なのか「夏休みの宿題の取り組み」「受験対策」なのか、設定した顧客が最も必要とし、検索する可能性の高いテーマと情報内容に絞り

(Ⅲ)抽出したテーマと情報を、誰が、どのように加工し、どんな場所で発信すると、魅力的なコンテンツになるかを考える    絞り込んだテーマが「仕事を終えてから5分でつくれる本格料理」だとすれば、
・情報発信者(料理の先生なのかプロの料理人なのか、あるいはカリスマ主婦か)
・コンテンツ(料理方法やレシピを静止画かあるいは動画にするのか、レシピの見せ方はどうするかなど)
・どのような加工(電子レンジだけで調理できる、フライパンやお鍋1つでつくれるなど)
・どんな場所で(自社のHP、ブログ、検索広告、SNSなど) といった項目を検討する。

(Ⅳ)見に来たくなるように情報を演出・工夫してサイト上にアップする。

上記の手順を踏んだ後に、情報を加工して演出を加え、顧客が見たくなる見せ方を工夫して、サイト上にアップする。この際には、フェイスブックやツイッターのシェアボタンを必ず設け、情報が拡散するようにしておく。また、絶えず情報が更新されるように、定期的にコンテンツを制作し、サイト上にアップできる体制をつくって

●共感してもらい、ファンやサポーターとして評価や推奨を発信してもらう
(Ⅰ)自社サイト上にユーザーの声を書き込める機能をつけ、書き込まれた内容に必ず返信する体制を整える
(Ⅱ)ユーザーが持つサイト(フェイスブックやブログなど)で評価(良い場合も悪い場合もともに)してもらったら、必ずネット経由で御礼を伝える
(Ⅲ)ユーザーから積極的に参加してもらい、ネット上に多くの評価や推奨コメントを書き込んでもらえるように取り組む
・ユーザーに参加してもらう場づくり
・サポーター専用サイト
・ユーザーによるニュースづくりと発信する場の提供
・ユーザーの著名人化(目利きの人の紹介や達人に向けた支援)
・著名人や文化人のファン化やサポーター化
・ユーザー同士の交流機会の提供と情報発信
・熱烈なファンやサポーターがソーシャルメディア上で推奨してくれ、幅広い生活者に企業の商品

●アンバサダーの場合には、もともと企業や商品・サービスに対してファンやサポーターになっている。そのため、金銭などインセンティブがなくても推奨してくれることが多く、企業には貴重な存在だ。さらに、アンバサダーでありながら、インフルエンサーでもある人がいるため、こうした人たちの協力が得られるとその効果は絶大

①顧客に対するアンケート調査で「友人や知人にすすめたいと思いますか?」という質問を行い、推奨者をアンバサダーと考える
②ネット上の声に耳を傾け
③実際に行動を起こしている人を見つけ新たな顧客を紹介してくれる人や、自社の商品やサービスの購入につながるサイトや動画を作成してネット上に公開してくれている人を見つけ

①自社の商品・サービスに関心を持ち、実際に購入してくれてロイヤリティを感じてくれているユーザーへの対応。まず、この人たちからの声に真摯に耳を傾け、企業活動になんらかのかたちで参加してもらう機会を提供し、アンバサダーになってもらえるように取り組み
②通常のアンバサダーになってくれているユーザーへの対応。すでにアンバサダーとして協力を得られている人に対しては、一般ユーザーに対してのインストラクター役や先生役をお願いし、彼らの存在感を高める取り組みが有
③社会に対してネットを通じて最も影響力を発揮するコア・アンバサダーであるユーザーへの対応
●良品計画のソーシャルメディアの運用ポリシー(同社がツイッター、フェイスブックなどのソーシャルメディアを活用する際、ガイドラインとして、次の6項目が設定されている。 )
・握手するくらいの距離感
・法人格を逸脱しないよう一人称にせず、しかしその先には人がいることを感じさせる対応をする
・質問には可能なかぎり返信するが、判断に窮した際はお客様室と連携する
・押し売りをせず、商品PRはしても紹介にとどめる
・安売りチャネルにはしない
・原則として勤務時間内で対応す

●ソーシャルメディアで心がけている8項目 。良品計画がソーシャルメディアの運用に当たって心がけているのは、
①感謝のことばを返信する際はコピーペーストをしない
②多少のユーモアがコミュニケーションを円滑にする
③ソーシャルメディア内で話題になっていることを知り、踏まえておく
④相手の気持ちを二歩先まで読んで行動する
⑤顧客に対してあたりまえの対応をしていれば炎上しない
⑥あえて返信しない質問も存在する
⑦一つひとつの反応に一喜一憂しすぎない
⑧ソーシャルメディアの中の声が、世の中すべての声だとは思わない


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *