成功したから幸せになるのではなく幸せだから成功する〜パーパス・マネジメント〜


 

 
 
 
AI的なテクノロジーが急激に社会に浸透して来始め、これから指数関数的な発展の先には、どんな専門家も、想像をし得ない未来が訪れるかもしれないと言われる。
 
圧倒的に不安定な世界を前提に、「ティール組織」のような本質的な問いを投げかける書籍が注目を浴びている。本書は、そんな『ティール組織』にて記載ある「組織は、この世界で何を実現したいのか」という組織の存在意義(=Purpose) を問いかけることが、新しい組織のあり方を探る出発点だろうと論考を始める。
 
 
””会社組織のPurposeとそこで働く個人のPurposeが一致している と、社員はいきいきと幸せに働くことができます。社員が幸せだと、会社の業績は間違いなく上がるのです。  
 
ですから、わたしは会社を発展させていく上では社員の幸せが、最も重要ではないかと考えています。「働き方改革」の本質は、誰もが活躍するというよりも、誰もが幸せに働くこと=「幸せ改革」にあるのではないでしょうか?””
 
 
会社の目的と、個人の目的を一致させるというのは、言うは易し行うは難しと思うのだけど、一人ひとりとの1on1ミーティングで実現させていくだけでなく、経営システムレベルで実現していけるよう心がけていきたいと感じさせて貰った。
 
 
””いまわたしが行っている仕事も同じなんですが、ポイントはそういったサポートを行う自分たちも「意義・目的」を確認・共有しあいながら、仕事を進めていくという文化を大切にしているということだったんです。  
 
 そこにはPurposeを共有し、メンバー一人ひとりがそれぞれの強みを活かして幸せに働けるような仕組みが存在していた、と言い換えることができるかもしれません。
 
存在意義・やりたいことを、すごく大切に捉えていて、そういった本質を考えたり、共有する時間がしっかりと設けられていたんです。””
 
 
一過性の仕掛けではなく、いかに企業と個人の目的と一致させるか、一致させていけるか、継続的に仕掛け続けていくことが大事であるなあ、と。
 
会社だけでなく、事業でも、コミュニティでも、個人の目的とチーム(複数人)の目的を一致させること、軽視せずに、向き合っていきたいと思いました。
 
 
チームの目的と、個人の目的が一致していれば、個人一人ひとりが、幸福を感じられるというのが、大賛成です。
 
人間は、共同体の一部となって、自分より大きな何かに貢献できていると感じるとき、幸福感を得やすいと思うんですね。
 
逆説的に言えば、そういう共同体との一体感を得られていないとき、人は孤独を感じやすく、寂しさ、虚しさみたいなものに囚われがちになるとも言われますね。(当然、人によりますが)
 
 
そして、「社員がいきいきと幸せに働いている会社の業績は上がる」ということ。ポジティブな感情はパフォーマンスに影響し、結果的に会社の業績は上向く、と。
 
幸せとビジネスにおける成功の関係性は、成功したから幸せになるのではなく、幸せだから成功すると語られることが増えてますね。
 
 
ライフ・シフトで語られる100年時代、ライフワークバランスからライフアズワークと働くことに対する考え方が変わりゆく中、個人のしたいこと、組織のしたいことを、一致させていける環境、どんどん増えていくでしょうね。僕も、言行一致を目指し、体現していければと思います。
 
 
 
 
 
はじめに Purposeを共有し、幸せに働く─その取り組みを主導するCHO
第1章 働き方よりも重要なこと。そのキーワードは「幸せ」
第2章 ポジティブな感情は仕事のパフォーマンスに影響する
第3章 個人にとっても組織にとっても「Purpose」が起点となる
第4章 Happiness at Workという考え方
第5章 Chief Happiness Officerの理論と実践─INTERVIEW
慶應義塾大学大学院 システム・デザイン・マネジメント(SDM)研究科 前野隆司 教授
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役人事総務本部長 島田由香氏
第6章 次世代型組織の中心となる CHOの実際
おわりに 日本型 CHOの確立に向けて